石神井の家
カテゴリ: 新築
performance
東京ゼロエミ住宅水準3/BELS/住宅性能評価:設計性能評価・建設性能評価 / 耐震等級3(許容応力度計算による) / 劣化対策3・省エネルギー対策等級4 / UA値0.31W/㎡K / C値0.05c㎡/㎡
計画地は石神井公園から徒歩圏内の住宅地です。
住宅や集合住宅が立ち並ぶ街並みは、緑も少なく殺伐とした印象が大きかったです。そのため、狭小地でありながらも、外構・植栽を含めて通る人々や窓から植栽が楽しめるように配置計画を行い、緑を感じられる優しい印象に変えることができました。
通行される方たちにも、街並みに緑があると良いとのお声掛けを多くいただき、植栽の大切さを改めて体感しました。
平面計画は敷地の目の前に抜ける路地があり、そちらへ目線の抜ける計画としました。土地の制限が建蔽率50%、容積率100%、第3種高度斜線、準防火地域と狭小地にとって決して優しくはない制限でありましたが、無駄な空間を極力なくすことで十分な生活エリアを確保いたしました。
また、クライアントのご要望で棺の搬出入が出来るように、玄関の目隠し格子が取り外せるようにしてあります。玄関横の寝室は引き違い戸とし、扉が外せるように計画しました。
1Fには水回り、寝室を配置し、狭小住宅の閉塞感を解決するために通路の先に開口部を設け、視線を逃がすことで、狭さを感じさせないよう計画しました。洗面カウンターはクライアントが以前使っていたローテーブルを加工し、再利用しました。
2FにはLDKを配置。クライアントは趣味で本屋や絵画、食器などを多く所有おりますので、階段手すりや壁を利用し、本棚や食器棚としてお気に入りのインテリアを楽しんでいただいています。
また、小屋裏とのつながりや冷暖房効率を考えて吹き抜けを計画したことで、小屋裏に配置したエアコン1台で快適に過ごせているとの喜びの声をいただいています。
キッチンを始め、手洗いやニッチ本棚、家電収納など多くの造作を棟梁がこなし、最適な形で収まっています。
クライアントが所有している別荘の雰囲気をこちらでも味わいたいとのことで、床、壁、勾配天井にはパイン材を使用いたしました。
メイン開口の木製サッシは露地に向けて計画しているため、カーテンが無くても安心していられる心地よい開口部となりました。
高さを抑えることで道路からは空が多く望め、圧迫感の軽減に一役買っています。クライアントが老後に住まう家として、階段の段数も12段で緩やかな登りきりとなり、楽に上り下りできるように配慮しています。
全体的にコンパクトな計画であり冷暖房効率も良いため、冬は1階に設置した床下エアコン1台、夏は小屋裏に設置したエアコン1台で日々を快適にお過ごしただける設計となっています。
仕様
構造:在来工法 / 柱・土台:埼玉県産材『西川材』ひのき / 梁:米松無垢材(一部集成材) / 外壁:バルバリウム鋼板横葺き / サッシ:夢まど(木製サッシ)APW330・430(樹脂サッシ) / 外張り断熱材 壁・屋根:ネオマフォーム 50mm / 壁・屋根 付加断熱:アクリアウール105mm / 基礎外:パフォームガード 50mm / 基礎内 付加断熱:ネオマフォーム 20mm / 屋根:ガルバリウム鋼板縦ハゼ葺き / 内部壁・天井:パイン無垢板張り / 床:1F パイン無垢板・2F パイン無垢板/ 造作材:杉無垢板/ 建具:すべて造作建具(シナ合板)
date
所在地:東京都練馬区 / 竣工:2023年10月 / 構造・用途:木造・戸建住宅 / 工事種別:新築 / 延床面積:59.62㎡(18.0坪) / 総工費3000~3500万円(諸費用・家具・外構まで含む)